00基本製作記「筆塗り編」 このエントリーをはてなブックマークに追加

ダブルオー基本塗装のラスト、筆塗りです
「エアブラシで塗装すれば筆塗りなんか必要ないじゃないの?」という人もいるとは思いますが…
エアブラシと筆塗りを併用することで表現の幅がぐっと広がります
今回はそういった筆塗りに向いた部分、そのやり方について特集します
00 筆塗り トップ
筆塗りのハイライト画像です



筆の種類

まずは筆の種類について
00 筆塗り ツール1
主に使用する筆はこんなところです
筆は一筆で全面に塗装するのが基本で、各面に合わせて筆の大きさを選びます
大雑把にいうと、「平筆=面」、「丸筆=点、線」に使用します
また、筆の材質については
獣毛(天然毛)
=毛先が柔らかく、強く押すと筆が広がる。主に塗装面の上塗りに向く
ナイロン(樹脂毛)
=獣毛より丈夫。毛にコシがあるので強く乗る。プラ地や、ラッカーへのエナメルの上塗りに向く
と考えています
用途に合わせて買い揃えていきましょう

筆以外の道具を用いた塗装
00 筆塗り ツール2
丸い部分の塗装には、綿棒やつまようじを使って、スタンプを押す様に塗装したりもします
一種の手抜き塗装ですね
今回あまり使用することがなかったので、詳しくはこちら


塗装法

では実践へ
00 筆塗り 基本1
筆塗りの濃度は、エアブラシよりも濃いめに、塗料1に対して、溶剤分1くらいです
使用中に濃度調整しやすいように、別の塗料皿に薄め液をいれておきます
図工の絵の具と同じ発想ですね


筆塗りは、塗料を薄めて長時間放置するので、揮発して濃度がどんどん濃くなってしまいます
乾燥を遅らせるリターダーの使用は必須だと思います
先ほどの別皿の薄め液の方にもリターダーを入れておきます。添加量は10%程です
また、エアブラシ用とされているレベリングうすめ液は、すでにリターダーの成分が含まれており、
筆塗りにちょうど良かったりします

00 筆塗り 基本200 筆塗り 基本3
実際に使用するときは、
筆に塗料を十分に含ませて、ティッシュなどで軽く拭き取ったくらいがちょうどいいです
今回は塗装した上にラッカー塗装するので、事前に試し塗りして、しっかりと確認しましょう

00 筆塗り 基本4
筆塗りもエアブラシと同様に、基本的にサイドなどの細かい部分から塗り始めます
一度に重ね塗りはせず、一筆で仕上げます

00 筆塗り 基本5
続いて正面から
一筆で塗れるように、筆のサイズを合わせます
色が乗らなかった場合には、乾燥後にもう一度重ね塗りします

00 筆塗り 基本6
こんな感じになりました
後のスミ入れなどで、ある程度フォローできるので塗装部分以外を塗らないように慎重に

ラッカーによる筆塗りの乾燥時間は5時間くらいでしょうか
リターダーなどにより乾燥が遅れ、またエアブラシより厚塗りになってしまうので、
必然的に乾燥時間は長くなってしまいます
指触乾燥であれば、1時間くらいです

(参考)指触乾燥と完全乾燥について
「指触乾燥」とは文字通り指で触っても平気な状態です。強く触ると跡が残る場合もあります。
こちらの乾燥時間は溶剤分にもよりますが、30分~1時間くらいです。
この状態まで乾燥すれば、多少は下地の影響も受けますが重ね塗りが可能です。
ラッカーが完全乾燥するのは約1週間、あるいは1ヶ月以上ともいわれています。
ここでの「完全乾燥」とは文字通りラッカー溶剤が完全に抜けることをいいます。
わかりやすい目安では“溶剤の匂いが全くしなくなるまで”です。

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必要に応じてマスキングもしておきましょう
エアブラシのマスキングのように広範囲を覆う必要はないので、比較的楽にマスキング出来ます

塗り分け
続いて筆による塗り分け
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塗り分けるような場合には、基本的に奥まった部分から塗装していきます

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一筆で塗装できないような場合には、境目などの細かい部分を事前に細筆で塗装しておきます

この後すぐに塗ろうとせずに、いったん一時間以上の乾燥時間を置いてから再度塗装します
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乾燥後に全面に塗装します
原色系は色が乗りにくいので、乾燥時間を置きながら根気良く塗装していきましょう

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オーライザーのキャノピーは、どうせ隠れると思って好き勝手塗り分けています
メタリックカラーで機械部分を塗り分けて、ハッタリかますのが自分のセオリーですね

塗装剥げのリタッチ
また、部分塗装以外に、リタッチにも筆塗りを使用します
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塗装後に何かに引っかけたのか、塗装がはげてしまいました
出来ればエアブラシで再度塗装した方がいいのですが、面倒なので筆でリタッチします

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リタッチ後の画像
よくみると質感の違いなどがあるのですが、後のオーバーコートで十分目立たなくなるレベルです

部分塗装やリタッチなどで何かと使うので、調色の際には筆塗り用以下の濃度で調整しておきましょう


洗浄

続いて、筆の洗浄について
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まずは筆に残った塗料をティッシュなどで吸い出します
毛先を傷めてしまわないように、引っ張ったりせず、軽く押さえるようにします

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続いて毛先に溶剤を含ませるようにして、しばらく置きます
20~30秒おいたら、先ほどのようにティッシュで吸い出します

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含ませては吸い出し、含ませては吸い出し…っと何度か繰り返していると、
塗料が染みだしてこなくなります
このくらいでだいたい大丈夫です

あまり溶剤でバシャバシャ洗うと毛先も痛みますし、溶剤も大量に消費してしまいます

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筆塗装用に使用した塗料は捨ててしまいます
長時間、外気にさらし、リターダーなども含みますので、
使いまわそうとするとトラブルのもとになります


エナメル塗料を併用した塗装

続いて誰もが苦労するアイパーツの塗り分け
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アイパーツは事前にエアブラシで、
ガイアEXシルバー→Mr.カラークリアブルー+ガイア蛍光イエロー(1:1)で塗装した後、
不要な部分を削り、クリアーでコートしています
「削り、コート」の部分は省いてもいいのですが、削っておいた方が色の乗りが良くなります
また、眼の塗装はラッカーで筆塗りでもいいです

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タミヤカラーのエナメルフラットブラックを使って、周りの部分を塗装していきます
エナメルカラーや水性カラーは薄め液なしでも塗装できますが、1:1くらいで薄めて使用しています
また、エナメル溶剤はプラを傷めてしまうので、事前にラッカーでコートしておく必要があります

エナメルはラッカー塗料を溶かすようなことがなく、伸びもいいので、上塗りに最も適しています

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乾燥後に薄め液で湿らせた綿棒などを使って、不要な部分をふき取ります
乾燥時間は指触乾燥で十分で、だいたい1時間くらいです
フラットカラーの場合、乾燥すると表面の質感がマットになるので、それを参考にします

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塗装後はこんな感じ
乾燥時間はラッカーより長く、5時間以上取ります

エナメルカラーは紫外線による退色などは少ないのですが、
塗膜が弱いので出来るだけコートするようにしましょう

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バーニアの噴射口や、銃口なども同じ要領でエナメル塗装しています


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筆塗装の中心となったバストアップ

首元など、筆で塗った部分とエアブラシによる塗装部分とでは、質感が変わってしまいます
後のオーバーコートである程度質感を整えることはできますが…
目立つ部分は出来る限りエアブラシで統一した方がいいですね


00_p4r_Z.jpg
筆塗り編終了です

あまり細かい部分まで「マスキングしてエアブラシ」とするのはさすがに大変なので、
筆塗りを併用することで、より手軽に細部まで塗り分けることができます

筆塗りのコツは、一筆で塗る思い切りと、じっくりと乾燥時間をとる忍耐です
こう聞くと、なんとも男前な塗装法ですね(笑)
焦らずに休み休み進めていきましょう

次回はスミ入れです

参考文献
カンペキ塗装ガイドDX (電撃ホビーマガジンHOW TOシリーズ)(amazonリンク)
ノモ研 増補改訂版 (ホビージャパンMOOK 227)(amazonリンク)
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[ 2011/10/24 00:00 ] 製作記 | TB(0) | CM(0)

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