00基本製作記「シャープ化編」 このエントリーをはてなブックマークに追加

ダブルオー基本製作記。第4回目はシャープ化です
ガンプラなどのキットのパーツは、安全性の都合や金型の問題などで、先端が丸くなっています
シャープ化とは、そういった部分を鋭くとがらせる作業のことです
00 シャープ化 トップ
↑シャープ化のハイライト。この辺りからだんだんと面倒な作業になっていきます



大雑把にいうと削って鋭くするんですが…
そのままだとパーツが小さくなってしまうので、基本的には延長してから削っていきます

ではその工程へ

プラ延長

00 シャープ プラ2
まずはGNソードIIから
サイドと先端の刃部分を、プラを使って延長し、シャープ化していきます
事前に接着面をやすり掛けしておくと、接着がスムーズになります

00 シャープ プラ3
タミヤのプラ材、1mm角棒を、プラセメント(塗り合わせ)を使って仮止めします
仮止めですので厚塗りの必要はなく、一部に少し塗る程度でいいです
プラバンを使ってもいいのですが、使い勝手がいいので角棒を使っています
プラ材はややはみ出るくらいに接着した方が、後で加工しやすいです
素早く作業すれば、流し込みタイプでも仮止め出来ます

00 シャープ プラ4
仮止め後は流し込みタイプで本接着します
毛細管現象でスーと伸びる程度を、表裏、両面に流し込みます
塗り合わせタイプのみでの接着は、素材が柔らかくなってしまうので、お勧めできません

00 シャープ プラ5
隙間が出来ないように少し押さえます。それほど強く押さえる必要はありません
硬化時間は1時間以上、念のため3時間くらい取ります

00 シャープ プラ6
ちょっと荒業ですが、プラ棒を手で押さえながら流し込みタイプで仮止めする方法もあります
仮止め後、位置を確認して、前述の本接着をします
ちょっとつけるだけで済むので、流し過ぎに注意しましょう(手につきやすくなります)

00 シャープ プラ700 シャープ プラ8
先端にはエバーグリーンの0.5mmのプラ角棒を使っています
細かいパーツを扱う場合には、ピンセットを使うと便利です

[参考]プラ素材の種類
プラ素材ではタミヤの楽しい工作シリーズと、エバーグリーンの工作素材が有名です
タミヤのプラ素材は、キットに使われるプラよりも柔らかく接着剤にも溶けやすいので、加工が容易です
エバーグリーンの物は、その上位ともいえる素材で、タミヤの物よりさらに加工しやすいです
H型のアングル材料など種類も豊富で、サイズも細かく揃っています
ですが販売されている所が限定的で、やや入手しにくいので…
個人的にはタミヤの方をお勧めします

続いては切削作業へ
00 シャープ プラ9
はみ出た部分はある程度ニッパーでパチパチ切り取っておきます

00 シャープ プラ11
デザインナイフによるカンナがけで荒削りしていきます
先に粗めのヤスリを使って角を落としておくと、カンナがけしやすくなります

ちょっとだけカンナがけの説明を…
00 シャープ化 カンナ
カンナがけは、デザインナイフの刃の面を切削面に当てて、刃を立てたまま削っていきます
刃を立てれば立てるほどよく削れますが、
進行方向に対して90度以上傾けてしまうとプラに食い込んでしまうので、
進行方向に対して45~90度くらい傾け、プラに軽く当ててあげると、安定して削れます
カンナのように、当てた面を薄皮一枚剥ぐように削ることが出来ます
カンナ削りともいいます

00 シャープ プラ12
カンナがけでは、刃先が鋭くなる程度に荒削りしていきます

00 シャープ プラ13
パーツと延長部分の合わせ目を消す場合には、
180~360番くらいの粗めのヤスリで削っていきます
安価な汎用品のヤスリでもいいのですが、
フィニッシングペーパーなら粗目でも大きな傷が付きにくいです
平面なので、プラ板などのあて木を忘れずに

00 シャープ プラ1500 シャープ プラ14
裏表両面を同じ様に削らなければならないので、
パーツを横から見ながら、きれいな二等辺三角形になるように調整していきます

00 シャープ プラ16
GNソードIIは二刀一対なので、表裏左右×2全てが同じになるように調整します
先端まで刃が一直線になるデザインなので、少し刃先も削った方が無難ですね…

1mmのプラ角棒を使って延長しましたが、実際の延長分は0.7mm程度でしょうか


パテ延長

続いてパテを使って延長する場合
00 シャープ パテ100 シャープ パテ2
waveの黒い瞬間接着剤を使います
普通の瞬間接着剤よりも粘度があり、使用部分がわかりやすいので、パテのような使い方ができます
他のエポキシパテやポリエステルパテの場合、プラへの食い付きが悪いので細かい部分には不向きです
硬化後はプラに近い硬度で、削り易いのも特徴です
ただし、プラよりも欠けやすいので、ナイフなどよりヤスリで削ることをお勧めします
容器から直接塗るより、何か台紙に乗せてつまようじなどでつけるようにした方が、
扱いやすく、保存も利きます

00 シャープ パテ3
黒瞬着を塗ったら、硬化スプレーでシュッとひと吹き
特性上、厚く盛ることになるので、硬化スプレーは必須です

00 シャープ パテ4
今回はスプレー後、再度黒瞬着を塗り、二度盛りしました

00 シャープ パテ5
180~400番でヤスリ掛けします
瞬間接着剤は欠けやすいので、荒削りもヤスリで行います
今回は円形の部分ですが、
最初の荒削りは先端を削り過ぎないように硬い台紙を使用しましょう

00 シャープ パテ6
曲面の仕上げにはスポンジヤスリが有効です
埃を払うように毛羽立ちを抑えることが出来ます
プラには極細目~超極細目の仕上げ磨き用が扱いやすいです
洗って再利用もでき、使い勝手は良好
ただし、フィニッシングペーパーでも代用は可能です

00 シャープ パテ7
完成形。GNドライブがとんがりました
両側の高さが同じになるように調整しましょう


延長しない場合

クリアパーツ
00 シャープ クリア100 シャープ クリア2
クリアパーツのような、素材を生かす場合にはそのまま削っていきます
剣のなど裏表両側から削るような場合、
ペンで刃先の真ん中にラインを引いてその線を細くするように両側から削ると、きれいな刃先になります


内部の白パーツは前述の黒瞬着で延長によるシャープ化をしました

00 シャープ クリア4
クリアパーツは癖が強い(物によって素材が違う)ので、400番からヤスリ掛けしていきます
クリアパーツは傷が目立ちやすいので1000番以上までヤスリ掛けして仕上げます
サーフェイサーの代わりにクリアーを塗装することで、細かな傷は目立たなくなります

続いて、とがらせるのとは少し違うのですが、襟元のシャープ化
00 シャープ そのまま1
左は比較用のそのままのパーツ、右は加工パーツです
まずはカンナがけで、内側を直線的に薄くしておきます

00 シャープ そのまま2
次に外側を削り、長さを変えずに、角度を変えていきます
削る部分を油性ペンなどでマークします
削りたくない部分は左右後ろと同じ高さになるように保護しておきます
今回、保護にはマスキングテープを使っていますが、セロテープなどでもできます

00 シャープ そのまま3
左右後ろの広い面から削っていきます
細かい角の部分を最後にすることで、安定してきれいに仕上げることができます

00 シャープ そのまま4
明るい色なのでわかりにくいですが、先端が鋭くなり、よりシャープなラインになりました
特別な延長をしないことで、他のパーツの干渉を避けています


シャープ化には、“そのまま”“プラ延長”“黒瞬着延長”の3つを使っているのですが、
その使い分けとして、
1.接着面積が2平方mm以上の部分には“プラ延長”
2.接着面積2平方mm未満の細かい先端などには“黒瞬着延長”
3.クリアパーツや他のパーツとの干渉を避けたい場合には“そのまま”
っと前述の通り、延長することを基本としています
黒瞬着は欠けやすいので、接着できる範囲までは出来るだけプラ素材を使うようにしています
具体的には[1mm×2mm]、[0.5mm×4mm]くらいまではプラ延長ですね
(細かくいってはいますが割と適当です(汗)


複合パターン

そして総決算ともいえる複合パターン、アンテナのシャープ化について
00 シャープ アンテナ1
元のパーツをガイドに、1mmのプラ角棒で幅増しします
シャープ化というより、若干、形状変更に近いですね…

00 シャープ アンテナ200 シャープ アンテナ4
正面側の先端を、黒瞬着で延長します
二度盛りしたのが画像の状態です

00 シャープ アンテナ5
やすり掛けの前にニッパーである程度、角を落としておきます

00 シャープ アンテナ600 シャープ アンテナ8
粗めのヤスリで荒削りしていきます
左右同じ削り具合になるように、台紙を利用して、左右まとめて削っていますが…
あまりお勧めはできませんね
削らない横のアンテナは、念のためマスキングテープで保護しておきましょう

先端をとがらせたところで、続いてはアンテナそのものを薄くしていきます
00 シャープ アンテナ10
削り易い外側の直線的な部分から削っていきます
基本的にシャープ化は角度のない面から進めていくとやり易いです

00 シャープ アンテナ1100 シャープ アンテナ12
ある程度外側を削ったところで、先端を黒く塗ってその線を細くするように両側から削っていきます
外側は直線的に薄く、内側はやや角度をつけて先端をとがらせていきます

00 シャープ アンテナ1300 シャープ アンテナ14
アンテナは見比べられやすいパーツなので、
左右が同じ形になるようにやすりの目を変えながら調整していきます

続いて横のアンテナ
00 シャープ アンテナ15
基本通りに、平面である裏から荒削りします

00 シャープ アンテナ1600 シャープ アンテナ17
荒削りして→400番、600番で仕上げます
この辺りは基本に沿ってヤスリ掛けします

00 シャープ アンテナ18
左:シャープ化前、右:シャープ化後の比較
シャープ化というより、ほぼ形状変更ですね…、全体的にシャキーンと鋭くなってます

その他
00 シャープ 他100 シャープ 他2
こちらは、やや特殊な例
延長する前に、1mmのプラ角棒に0.2mmのスジ彫りをしてから接着します
延長部分への細かな加工は、接着する前にしておいた方が無難です

00 シャープ 他100_c4_y2.jpg
何かと細かな加工をしたバストアップ
胸部のアンテナも、頭部のアンテナと同じ様な加工をしています
(実はそれよりも複雑な加工をしていますが…)


00 シャープ ラスト
シャープ化、これにて終了です。何かとシャキーンとなりました

延長に手を出すと、この後の塗装が必須になります
塗装しない場合は、キットのランナーを用いて延長をする、という方法もありますが…
プラバンによる延長よりも加工難度は上がります

次回はスジボリです

参考文献
ノモ研 増補改訂版 (ホビージャパンMOOK 227)(amazonリンク)
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[ 2011/08/28 00:00 ] 製作記 | TB(0) | CM(0)

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