00基本製作記「合わせ目消し編」 このエントリーをはてなブックマークに追加

ダブルオー基本製作記3回目。「合わせ目消し編」です
合わせ目消し(継ぎ目消し)とは、キットのパーツとパーツの間に出来た隙間を埋める作業のことです
ガンプラの場合インジェクションキットの特性上、どうしても合わせ目が目立ってしまいがちです
いくつかやり方があって、決まり切ったものがあるわけではないのですが…
今回は手軽にできる方法と、短時間で出来る方法の二種類を紹介します
00 合わせ目 トップ
合わせ目消し編ハイライト画像



合わせ目消し

プラセメント(塗り合わせタイプ)
まずは最も有名なプラセメントを使う方法から
00 合わせ目 塗り1
プラセメントを合わせ目を消したい部分に塗っていきます

00 合わせ目 塗り200 合わせ目 塗り3
次に筆を立てて、溶剤を乗せるように塗っていきます
それほど慌てて作業する必要はなく、ムラなく接着剤が乗るようにするのがコツです

これを合わせ目の両面に施して…
00 合わせ目 塗り400 合わせ目 塗り5
むにっと
このまましっかり合わせて、1日(24時間)以上、乾燥させます

[参考]プラセメント
プラセメントは、プラを溶かす溶剤に透明なプラスチック樹脂が溶けているような物です
プラ同士を溶して、樹脂が乾燥することで硬化(溶着)します
この方法は溶着の際の樹脂の盛り上がりを利用して、合わせ目を埋めます

続いてより短い時間で出来る方法を

プラセメント(流し込みタイプ)
00 合わせ目 流し1
こちらは流し込みタイプのプラセメントを使います
すでに合わせたパーツの間に、ちょんっちょんと流し込んでいきます
こちらの場合は仮止めに使うので、スーっと溶剤が隙間に流れれば十分です
仮止めは省いてもいいのですが、溶着しておかないと合わせ目が割れやすいです

[参考]プラセメント(流し込みタイプ)
流し込みタイプのプラセメントは、上記の塗り合わせタイプから樹脂成分を取り除いた溶剤分100%のものです
硬化が早く、完全乾燥すれば、硬度も接着前のパーツと変わりません
塗り合わせタイプの場合はやや柔らかくなってしまいます

乾燥は1分ほどで十分です(他の合わせ目消し作業をしている間に乾燥するくらい)
(2012.5.30:追記)
「乾燥は1分」といってはいますが、溶剤の量によってはヒケが発生してしまう場合があるので、
30分~1時間くらいは待った方が確実です

00 合わせ目 流し2
続いて合わせ目を消す部分に瞬間接着剤を塗っていきます
こちらもやや流し込むように作業します
後で修正もできるので、それほど厚く塗る必要はありません

00 合わせ目 流し3
瞬間接着剤を塗った部分に、10~20cmくらい距離をとって瞬着硬化スプレーを吹きます
塗った部分にシューっとではなく、“シュッ”っとひと吹きして、それを各面に吹きます
硬化スプレーを使うことで30秒ほどで硬化し、スプレー分も乾燥します

瞬着硬化スプレーは、ややプラを溶かす(侵す)性質があります(さらに、かなり独特な臭いがします)
各面、ひと吹きで済ませて、吹き過ぎないようにしましょう

ちなみにハイスピードタイプの瞬間接着剤なら約3分、通常の物でも5~10分で硬化します
ですので、硬化スプレーはなくても大丈夫です
ただし硬化スプレーを使わない場合には、瞬間接着剤の白化現象に注意しましょう

00 合わせ目 流し4
両者の比較。左が塗り合わせで、右が即硬化の方法
塗り合わせでは硬化時間が最低でも一日(24時間以上)、
完全硬化には一週間必要ともいわれ、時間がかかってしまいます
即硬化の場合は2分程度で済みますし、隙間が出来た場合でも接着剤を再度塗ることができます
ただし塗り合わせは210円の接着剤のみ、
即硬化タイプは一式1471円はかかるので、ちょっとハードルが上がります

切削
続いて円滑化作業に移ります
00 合わせ目 切削1
盛り上がった部分は少しナイフで削っていきます
特に角に溜まった部分はヤスリ掛けでは難しいのでナイフで丁寧に処理します

瞬間接着剤で盛り上がった部分は欠けやすいので、最初からヤスリ掛けするのも手です

00 合わせ目 切削2
400番→600番とヤスリ掛けして仕上げます
今回は直線的な面ですので、プラ板を台紙として使用しています
この作業はどちらの方法でも共通です

00 合わせ目 切削3
仕上げて両者の比較。左が塗り合わせで、右が即硬化です
塗り合わせでは樹脂の成分で色が薄くなって、跡が残ってしまいました
塗り合わせの方法では、接着剤を付け過ぎると色落ちが発生し、乾燥にも時間がかかります
ですが多めに接着剤を着けないと盛り上がらず、隙間が出来てしまうというジレンマが(汗
適度な量を塗れば色落ちもしないのですが…、現実的には難しいですね
即硬化の場合は、瞬間接着剤も透明ですので、
白化現象にさえ気をつければ成形色のまま仕上げられます

後ハメ加工

続いて、少々蛇足ですが後ハメ加工について
後ハメ加工とは、塗り分けが楽になるように、
色ごとにパーツを分割して塗装後に組めるようにすることです
00 合わせ目 後ハメ100 合わせ目 後ハメ2
00 合わせ目 後ハメ300 合わせ目 後ハメ4
左が未加工の物、右が加工したものです

一体となったクリアパーツを切断し、フェイスパーツを合わせ目消しした頭の下から差し込めるように
後頭部のレンズ部分は平面に削り込んで、プラセメント(流し込み)で接着しています
ヘッドパーツは下から削って、差し込みのクリアランスを確保しています。前面も少しだけ削っています
加工に使ったのは主にニッパーとヤスリです

00 合わせ目 後ハメ本100 合わせ目 後ハメ本2
塗装後は画像の赤マルの辺りに接着剤を使って固定します
塗装時には接着部分を保護しながら進めていきます

紹介しておいてなんですが、後ハメ加工より後々に塗り分ける方が堅実です
最近のキットは作りが精密化しているので調整が難しく、ディティールが違ってきたりしてしまいます
フェイスパーツなどの塗装が複雑な部分は半ば仕方がないのですが…
先に塗装して組み上げ、その部分を保護しながら塗装する方が簡単な場合が多いです


00 合わせ目 ラスト
合わせ目消し編、終了です

合わせ目消しのコツは根気です。慌てずにしっかりと硬化時間をおくようにしましょう
この辺りの工作から、使う道具が増えて、ハードルが上がっていきます
簡単ではないのですが、合わせ目消しは初級者脱却の第一歩って感じですね

次回はシャープ化です

参考文献
ノモ研 増補改訂版 (ホビージャパンMOOK 227)(amazonリンク)
プラモつくろう 第09回 「岩田トシオ バンダイ 1/100 MG RX-78-2ガンダムVer.Ka(YouTube)
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質問、リクエスト募集中!
[ 2011/08/25 00:00 ] 製作記 | TB(0) | CM(8)

246: かいかい 合わせ目の白化 (2015/05/24 13:07)

はじめまして

なるべく成型色で仕上げたく、合わせ目消しを行って仕上げたいのですが、
スチロール樹脂系はもちろん、リモネン系の接着剤でも白化してしまいます。
合わせ目で白化してしまうと、そこは塗装することになり、そうすると結局そのパーツと同じパーツに関しては統一感を出すためにすべて塗装しなといけなくなってしまいます。
この記事で書かれている
「白化現象にさえ気をつければ成形色のまま仕上げられます」
というのは、
瞬間接着剤だけなら白化はするけど、瞬間接着剤+硬化スプレーなら、まず白化しないと捉えてよろしいでしょうか?

247: つくる人 かいかいさん質問ありがとうございます (2015/05/24 15:02)

質問ありがとうございます。
おっしゃる通り瞬間接着剤だけでは白化することがありますが、瞬間接着剤に硬化スプレーを使えばまず白化しません。

正確にいえば「瞬間接着剤だけでは、接着剤の量が多かったり、湿度や温度などの環境により、接着剤の周りが白い粉を吹いたような状態になってしまうことがある。」ということです。
白化しないこともありますが硬化スプレーを使った方が無難です
硬化スプレーを使えば経験上、白化したことはなく、透明なパテを扱うような使用感になります。

なお、瞬間接着剤を使う方法でも流し込みタイプのプラセメントを忘れずに。
合わせ目消しがんばってくださいね。

248: かいかい 追加で質問 (2015/05/24 22:15)

さっそくの回答ありがとうございます。

流し込みをのプラセメントを使ったあとに瞬間接着剤となっていますが、
「続いて合わせ目を消す部分に瞬間接着剤を塗っていきます
こちらもやや流し込むように作業します」
ここなのですが、プラセメントを流し込むときに軽くパーツの間に隙間をあけていると思いますが、このあと30分から1時間待ち、瞬間接着剤を流し込むようにするために、
プラセメントを流し込んだあとはグッとパーツを密着せずに溶着させるためだけにほんの少し隙間を開けたままにするのでしょうか?
①流し込みプラセメントで仮止め(ムニュはせず少し開けたまま)
②時間経過後、瞬着も流し込むよに付ける。(このあとパーツをグッと密着)
③すぐに硬化スプレー
ということでしょうか?

何度もすみません。教えて頂けるとありがたいです。

249: つくる人 かいかいさん質問ありがとうございます (2015/05/25 01:50)

質問は何度でもバンバンしちゃってください。
きっと同じような疑問を持っている人がいるはずです。


流し込みタイプのプラセメントを使う際に、隙間はあけていません。
通常通りにキットを組んだ状態で合わせ目に流します。

流し込みタイプのプラセメントは水のようにサラサラで、隙間にスーッと流れ込んでいきます。
合わせた状態でも合わせ目が少し溶けるためため、力を加えるとムニュっと盛り上がります。
「仮止め」という言葉を使いましたが、実際にはこのプラセメントの段階で合わせ目を塞いでいます。
ただし塗り合わせタイプほど盛り上がりはしないので、瞬間接着剤でさらに埋めていくことになります。

手順としては
①キットを組む。(合わせ目の確認をして、可動部のみばらす)
②合わせ目にプラセメントを流し込む。(“隙間”を“溝”にする)
③30分ほど乾燥させたのち、残った溝に瞬間接着剤を流し込む。
④硬化スプレーを使って瞬間接着剤を硬化させる。(スプレー分の揮発を含め30分ほど待つ)
⑤埋めた部分を削って仕上げる。
という段階を経ていくことになります。

なお、硬化スプレーはそれほど慌てて吹く必要はありません。
合わせ目に塗って、瞬間接着剤のふたを閉めて、適当な距離を保ってシュッと吹きます。
手に着くと面倒なので落ち着いて作業しましょう。


以下に参考として他の記事も紹介しておきます。

ダナジン製作(http://plamotukuruyo.blog65.fc2.com/blog-entry-94.html)
実は流し込みタイプのプラセメントだけでも合わせ目は消せます。
「隙間に塗って溝がなくなるまで深く削る」という荒技ですが、合わせ目はちゃんと目立たなくなります。
http://blog-imgs-56.fc2.com/p/l/a/plamotukuruyo/dana_re_3.jpg(キット仮組み状態の画像)
http://blog-imgs-56.fc2.com/p/l/a/plamotukuruyo/dana_c1_.jpg(合わせ目消し直後、塗装前の画像)


楽しい実験「プラ板の積層」(http://plamotukuruyo.blog65.fc2.com/blog-entry-85.html)
“積層”という別のテクニックについての実験ですが、「プラセメント(塗り)」「プラセメント(流し)」「瞬間接着剤」という合わせ目消しにも使う素材の硬化時間について考察しています。
記述量が多い割に主観と感覚により過ぎていますが参考にはなると思います。

250: かいかい やってみした。 (2015/06/06 15:43)

こんにちは
指示の通り実践してみました。
白化に関しては確かに全くないのですが、
合わせめに沿って筋が残ってしまいました。たたぶん、プラ同士が溶着していないからだとおもうのですが、、
最初の流し込みは合わせ目の部分に沿って隙間なく流し込み、そのあとに瞬間接着剤を合わせ目に沿って流し込む感じででやってみました。
ほかにコツみたいなのはありますか?

251: つくる人 合わせ目消しのコツについて (2015/06/07 19:58)

合わせ目消しお疲れ様です。

「筋」というのはたぶん、こういうの→(http://blog-imgs-61.fc2.com/p/l/a/plamotukuruyo/gnx_c2_f8.jpg)でしょうか?
流し込みによる合わせ目消しは白化しないものの逆に合わせ目が濃い筋のようになってしまうことがあります。
どのような方法でも完全に消してしまうことは難しく、基本的には目立たない様にする程度になります。

成型色仕上げのゴールは下の画像程度の物と考えてください。
http://blog-imgs-61.fc2.com/p/l/a/plamotukuruyo/gnx_c2_Z.jpg(シールなし)
“完璧”ではないものの“元よりずっと良く”なっていればそれでいいのではないでしょうか。


残った隙間を埋めるのであればもう一度「流し込みプラセメント」や「瞬間接着剤」で埋めてしまえば再加工できます。
プラセメント、瞬間接着剤、どちらか片方でも埋めることができます。

合わせ目の再加工は下記の記事でちらっと紹介しているので参考にしてみて下さい。
ジンクス製作記「本組み編」(http://plamotukuruyo.blog65.fc2.com/blog-entry-117.html)


合わせ目消しのコツはやはり“根気”です。
プラセメント30分、瞬間接着剤30秒というのはあくまで目安で、接着剤の量によって変化します。
実際に削ってみて「柔らかい」と感じたらさらに待つことになります。
ただこの“柔らかい”かどうかというのは感覚によるところが大きいので、ハッキリしたことは言えません。
再加工にも慣れるまで、何度もチャレンジすることが大切です。

252: かいかい (2015/06/23 13:18)

よくよく見たらダブルオーの肩パーツも筋がやはり残ってるんですね。
よくよく見ないとわかりませんでした。
白いパーツに関しては多少白化してもいいので今まで流し込みのみでの合わせ目消しをし、色の濃いパーツに関しては今回の瞬着の方法をつかって見ることにします。
大変勉強になりました。ありがとうございます。
今後も肉抜き穴埋めなの工作もやっていきたいと思っているので、また何かつまづいたら質問させてください

253: つくる人 (2015/06/23 23:59)

お役に立てたようで何よりです。

技術というのは知識はあっても「いうのとやるのでは大違い」であることが多々あります。
これからも様々なことにぜひチャレンジしてみてください。
こちらもその手助けができるようがんばります。

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