タミヤ「プラ材/丸棒・角棒」レビュー このエントリーをはてなブックマークに追加

ツールレビュー、今回は改造用の基本のプラ材、プラ丸棒とプラ角棒を特集します
タミヤ以外のプラ素材、エバーグリーン(京商)のプラパイプなどについても記述、紹介していきます

tamiya_pr_.jpg


仕様
丸棒は自作では用意しにくいパーティングラインのない円柱状のプラ材です
角棒はプラバンでも作れますが、角棒を使うことで手軽に一定の厚み、長さのプラ材を用意できます
どちらもプラバンと同じように、キットのプラより柔らかく、プラセメントに溶けやすい性質を持っています

プラパイプ
タミヤのプラパイプは透明プラパイプしかありません
透明プラパイプは透明プラバンと同じ性質をもち、硬さや接着剤や溶剤への弱さから加工に不向きです

プラパイプを使う場合にはエバーグリーンの(白色)プラパイプを使います
ただし、[内径0.9mm、外径2.4mm]など中途半端なサイズからやや使い勝手が悪いです
ですのでプラパイプを積層してサイズ調整します

tamiya_pr_c2.jpgtamiya_pr_c1.jpg
画像はピンバイスで内径を拡張し、プラパイプを刺し込んで、流し込みプラセメントで接着したもの
プラ材の積層についてはこちらで詳しく紹介しています

注意点
注意点として、プラ棒のサイズ表記と実寸は違うことがあります
具体例として、タミヤの2mm丸棒はこちらの計測で2.15mmほどの太さがありました
おおむねドリルや真鍮線など金属製のものの方が精度があるので、
精度を求める場合には、金属パーツを使うか、プラ材を削って調整しましょう


使用法
切り出し
プラ角棒
wave_saw_a1.jpg
角棒はカッターのこを使うと切り出しやすいです
ナイフやPカッターではその太さから少々苦労させられます

画像ではガイドボックスを使っています
あった方がズレが少なく安定して切り出せますが、なくても切り出しは可能です

wave_saw_a3.jpg
切り出した断面は画像の通り
カッターのこの断面は荒れるので、やすり掛けして仕上げます
Wave「レザーのこ&ガイドボックス」レビューより抜粋)

スサノオ 製作9 拳関節2スサノオ 製作9 拳関節1
1mm未満であればナイフで押し切るような切り出しも可能です(丸棒でも同じ)
ノコの使うのに比べてプラ材の消耗が少ないというメリットもあります
ノコを使う場合でも薄手のエッチングソー(モデリングソー)を使わないと、消耗が激しくなってしまいます

スサノオ 製作9 拳関節3
左:モデリングソー、右:ナイフでの断面
注意点としてナイフでの切り出しでは断面が折れたように白化してしまうという点があります
やすり掛けで多少は修正されますが、断面が見えるような場合にはノコを使った方が無難です
スサノオ製作「ハンドパーツ精密化」より)

1mm未満であれば折れることはないので、ナイフによる切り出しが有効です

プラ丸棒
丸棒も角棒と同じようにカッターのこでの切断が有効で、1mm以下であればナイフでの切断もできます
ただし、角棒より不安定で切りにくいのでよくニッパーで切り出しています

tamiya_pr_d1.jpgtamiya_pr_d2.jpg
まっすぐパチンと切り取ってもいいのですが、断面を整えるためにプラ棒を回しながらゆっくり刃を入れます
便宜上、まっすぐ切り取った方を「直切り」、回しながら切った方を「回し切り」と呼びます

tamiya_pr_d3.jpgtamiya_pr_d5.jpg
直切りに比べ回し切りの場合、上は円形に近い断面になり、下は平面に近い断面になります
どちらもやすり掛けが必要な断面ですが、回し切りの方が円形に近いので、やりやすくなります

なお、角棒を同じようにニッパーで切ろうとすると角が潰れてしまうので、あまりお勧めできません


可動軸追加
エンオウ 製作1 足9エンオウ 製作1 足10
HGなど小スケールのキットのポリキャップは3mm穴のものが多いです
そのため3mmプラ棒を接続することで簡単に可動を追加することができます
炎鳳製作記「可動追加」より)

スサノオ 工作7 ジョイント1スサノオ製作「胴体GNコンデンサ」より)
プラ丸棒による可動軸は、強度的に2mmが最小値と考えています
1mm以下の可動軸を作る場合には真鍮線かABSを使った方が良いでしょう
(参考までにABSランナーをアルケー製作で、真鍮線を曹操製作で使用)

スサノオ 工作5 肩1スサノオ製作「腕形状変更」より)
可動軸以外にも接着のガイド・補強にも使えます
画像のものは後ハメ加工用の接続軸に使った例


延長シャープ化
00 シャープ プラ8
パーツをシャープ化する場合、パーツを小さくしないため・削り出しの余白確保のために延長をします
画像では両サイドに1mmプラ角棒、先端には0.5mmプラ角棒を接着しています

00 シャープ プラ16
ヤスリなどで削って整え、仕上がりは画像のようになります
00基本製作記「シャープ化編」より)
プラバンを使っても同じことが可能ですが、角棒を使うと切り出す手間を省けます

gt_s7_e1.jpggt_s7_e2.jpg
先端ピンポイントに1mm角棒を接着して、延長シャープ化した例
ガーベラテトラ製作記「頭部ディテール」より)

プラ角棒を使うと削る分量が減るので、切削も楽にできます


凸モールド
gt_s9_c2.jpgガーベラテトラ製作記「脚部ディテール」より)
角棒を接着することで簡単に凸モールドを作ることができます
画像のものは表面処理の都合で削ったモールドを1mm丸棒で復活させた例
丸棒を凸モールドとして使う場合には、事前に半円状に削っておくと接着しやすいです


リベット
スサノオ 製作9 手の甲4スサノオ製作「ハンドパーツ精密化」より)
穴あけとプラ棒を併用することで簡単かつ自然にリベットを追加することができます
画像のものは0.6mmに開口し、0.6mmのプラ丸棒をリベットとした例

スサノオ 製作11 膝仕上げ3スサノオ製作「ディティールアップ」より)
応用して事前にプラ棒にスジボリしておくことでマイナスリベットを作ることもできます

tamiya_pr_b1.jpgガーベラテトラ製作記「改造まとめ」より拡大)
さらにプラパイプを併用することで画像の様なパーツを作ることができます
2.4mmプラパイプの内径を1.5mmに削って、スジボリをした1.5mm丸棒を差し込んで製作しています
(なお、2.4mmプラパイプも1.5mm丸棒もタミヤ以外の製品です)

gt_s7_c3.jpggt_s7_c6.jpg
角棒と組み合わせることで凸型マイナスモールドを作ることもできます
画像は2mm丸棒に0.5mm角棒を接着して作った例
ガーベラテトラ製作記「頭部ディテール」より)

リベットは既製品でも似たようなパーツがありますが、プラ棒で作ると応用力があり、コストパフォーマンスも良いです


スクラッチ
プラ棒の形状を生かしたスクラッチも可能です

鉄人 土台 看板6ティエレン製作記:土台編より)
2mmプラ角棒を支柱として作った看板
0.5mmの角棒と1mm角棒を組み合わせることで看板のスライド・交換ギミックを仕込んでいます

gt_s15_c3.jpgガーベラテトラ製作記「ハンドスクラッチ」より)
少し複雑な応用例
1.5mm角棒で指を、1mm角棒で関節を作っています(親指付け根には3mm角棒を使用)

厚み作り
スサノオ 工作6 鞘貼り2スサノオ 工作6 鞘貼り4
角棒を使うことで一定の厚みを作れるというメリットもあります
1mm未満の角棒であれば、曲げながら接着するということも可能です
スサノオ製作「鞘スクラッチ」より


持ち手
GK9_s4_c1.jpgGK9製作記「パーソナルジェット編」より)
パーツを接着してそのまま持ち手として使うこともあります
リベット製作などにおいても、形状が決定するまでプラ棒を切り出さないようにすると加工しやすくなります

ピンバイスの併用
tspd_c2.jpgタミヤ「精密ピンバイスD」レビューより)
保持のしにくい丸棒はピンバイスを使うと扱いやすくなります
ピンバイスを使うことで円形パーツを作りやすいというメリットもあります



プラ丸棒・角棒についての特集でした

プラ丸棒はピンバイス、プラ角棒はプラバンと組み合わせることで様々な応用が可能です
今回紹介しきれていないテクニックもあるので、製作記内で紹介したらまた追記しています



[参考]メーカーによるプラ素材の違いについて
プラ素材を扱っているメーカーはいくつかありますが、メーカーによって素材の質感がやや異なります。
全てを調べたわけではないので印象でしかありませんが、ここではあくまで“参考”として紹介。

タミヤ=流通量が多いので使用頻度が高い。良し悪しというよりスタンダードなプラ材。
エバーグリーン(京商)=タミヤより柔らかく加工しやすい。値段も高いので上位互換といえる。
プラストラクト=エバーグリーンに質感は近い。タミヤや京商より一本当たりが短い。
ライオンロア=パーツ側面に光沢あり。断面が荒れていたりと印象が悪い。こちらも一本あたりは短い。
精度についてはエバーグリーン>プラストラクト>タミヤ>ライオンロアという印象。
サイズによって精度が違ったりするのであくまで“印象”です。

メインとして使っているのはタミヤのプラ材ですが、タミヤの丸棒のラインナップは1mm単位でしかないので、
0.5mmや1.5mmを必要とする場合には他社製品を使っています。
エバーグリーンは平棒やアングル、Iビームなどの種類の豊富さも売りです。
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質問、リクエスト募集中!
[ 2014/06/08 00:00 ] ツールレビュー | TB(0) | CM(1)

189: つくる人 追記しました (2014/06/13 14:52)

参考として「メーカーによるプラ素材の違い」を記載しました。

あくまで“印象”ですが、違いはあるので参考にしてください。

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