スジボリ堂・ロックペイント「ウレタンクリア」レビュー このエントリーをはてなブックマークに追加

今回紹介するのは「ロックペイント」社のウレタンクリア(マルチトップクリヤーQR)です。
「業務用」ってしっかり書いてあるのがなんとも…(汗
スジボリ堂で取り扱ってる物ですね
他には「精密屋」のウレタンクリアなんかが有名です

以前、曹操製作記?「ウレタン仕上げ編」として公開したものですが、
記事の編集方針の変換から分割、再編集したものです

ウレタン 紹介>


その性質について
ウレタンクリアには
1.主剤(画像右)と硬化剤(画像中央)との化学反応により硬化
2.ラッカー、エナメル、アクリル下地への影響が弱い
  ただし、プラを溶かす性質がある
3.塗膜が硬い

という性質があります

逆に
ラッカー(エナメルや、アクリルもほぼ同じ)塗料は
1.溶剤が乾燥し顔料が定着、硬化
2.ラッカー、エナメル、アクリル下地への影響が強い
  ただし、プラを溶かす性質は弱い
3.塗膜(顔料が)が柔らかい(軟性がある)

となっています

硬化時間に関しては…
少々、表現に困ります…

先にその使用法について確認してみましょう

使用法
1.主剤と硬化剤を10:1の割合で配合
エンホウ ウレタン 実践1
やや粘性があるものの、この状態でも使用可能です(筆塗りにはほぼ適正粘度

2.シンナー(画像右など。溶剤はラッカーも可)で適正粘度に希釈して塗装
エンホウ ウレタン 実践2(画像では硬化剤に溶剤を添加)
希釈には良くも悪くも溶剤の硬化を妨げる効果もあります
基本的にはシンナー分が乾燥しないと硬化しません
自分の場合、10~30%くらい希釈します
(エアブラシの使用環境、配合後の経過時間によって適正は変わります

これを踏まえて硬化時間について
主剤と硬化剤を配合した原液であれば「30分で硬化開始、5時間程度で硬化」
といった感じでしょうか
~30分までであれば、埃が付着してもピンセット等でとることでその傷ごと埋まります
30分~1時間の間だと、強く触ると指紋が残ります
そして希釈した場合について
「普段、エアブラシ塗装の乾燥にかける時間、それを足す」
ほぼそれで正解です
つまり、「1時間~5時間で硬化」というのが個人的な目安です

(参考)“完全”硬化について
ラッカーが完全硬化するのは一週間~一ヶ月ともいわれています
ここでの「完全硬化」とは文字通りラッカー溶剤が完全に抜けることをいいます
わかりやすい目安では溶剤の匂いが全くしなくなるまで、
というと時間がかかるのが経験でわかると思います
ウレタンの場合は完全硬化というと一日、つまり24時間くらいです


使用箇所と注意点
さてここで
ラッカーと比較してウレタンの特徴
をまとめると、
1.硬化開始が遅く、完全硬化が早い
2.原液は下地塗料に影響を与えない
3.塗膜が硬い(軟性がない)

となります

この特徴からウレタンを使うメリットとして、
1.硬化開始が遅いので、塗りムラが出来にくく均一な塗膜がはれる
2.下地塗料に影響を与えないので、一度に厚塗りが可能
3.塗膜が硬く、完全硬化が早いので、研ぎ出しに向く

などなど…、地味に筆塗りにも向くと思います。ワンポイントにアクセントを入れたいときに原液でいけます

(参考)「研ぎ出し」について
#1000番以降の目の細かいやすりで塗膜を平坦化する技術、それが研ぎ出しです
この研ぎ出しをするためには前述の“完全硬化”まで待ちます
普通の平面なら1.のメリットから研ぎ出しなど必要のないほどに平坦な塗装が可能です
ですので、デカールやマスキングの階層を埋める様な研ぎ出しに向くのであって、
鏡面仕上げの様な「磨き出し」に向く、というとちょっと違います


逆にデメリットとしては、
1.硬化開始が遅いので、作業効率が悪い(持ち手などの占有時間が長い)
2.下地に影響を与えないものの、軟性がないので、曲げる力が加わるパーツには不向き
3.硬化後、塗膜が割れやすい(ほぼ2.に同じ)

といったところ(臭いがきついとかは後に注意点として…)

※注意点
少々特殊な塗料なので、注意点も多いです。
1.ウレタン塗料用硬化剤は人体に有害で、吸引すると気管支等に障害を起すので、塗装室は換気を良くし、防毒マスク・保護眼鏡・保護手袋を着用して作業する
ほぼコピペですが、個人的見解は度外視にいっておかないとね…
慣れているはずのつくる人ですら塗装ブースを信じてマスクなしでやってたらくらっときました(汗

2.主剤と硬化剤の原液でエアブラシを吹かない
ニードルをしっかり引いて、それなりのエア圧があれば吹くこと自体は可能です
しかしながら30分ほどで硬化が始まるので、30分以上やるとエアブラシがお釈迦になる可能性があります
一度硬化するとラッカーでも溶けない」と心しておく必要があります

3.溶剤を使って薄め過ぎない
2.と3.でややジレンマを抱えるのでどっちを先にいったものかと悩みましたが…
普通のエアブラシ塗装の要領で50%以上薄めてしまうと、
ラッカーと同じ様になってしまい、前述のメリットが損なわれ、デメリットばかりが強調されます
また、希釈溶剤であるエコシンナー(工業用ラッカー)には下地塗料への強い影響があります
プラを溶かす性質もウレタン以上なので、注意が必要です
コツは「10~30%で希釈する」ことです

4.溶剤分が残っていれば基本的には硬化しないものの、長時間置いておくと溶剤ごと硬化する
ラッカーとの最大の違いで、保存が利きません
50%以上希釈して、塗料瓶に入れても一週間ほどでゼリー状になります
ただし、30%程度希釈していれば12時間くらいは持ちます(粘度は上がっていきますが…)

5.使用後のエアブラシ、筆などはしっかりと洗浄する
エンホウ ウレタン 洗浄1
もはや、半ばグチですが…
使っているとベッタベタになります
上記注意点を参考に…

良いとこも悪いとこも多いのがウレタンクリアの特徴です

実用例として炎鳳製作記「ウレタン仕上げ」という記事があります
長々と書きましたが、やってみればそう難しいものではありません


記事の分割前の続きの記事として、
楽しい実験「ウレタン・フラットベース添加」曹操製作記?「ウレタン仕上げ編」という記事もあります
そちらも合わせてご覧ください

整理されて少しわかりやすくなったかな?

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[ 2011/04/12 00:00 ] ツールレビュー | TB(0) | CM(1)

254: つくる人 訂正とお詫び (2015/08/08 12:14)

ウレタンクリアには
2.上記の2液にプラを浸す(もろくする)効果はない
という性質があり、
逆に
ラッカー(エナメルや、アクリルもほぼ同じ)塗料は
2.溶剤がプラを浸す
  同じくラッカーやエナメル、アクリルの顔料も溶かす
と記載しておりましたが、
実際には、

ウレタンクリアには
2.ラッカー、エナメル、アクリル下地への影響が弱い
  ただし、プラを溶かす性質がある
逆に
ラッカー塗料は
2.ラッカー、エナメル、アクリル下地への影響が強い
  ただし、プラを溶かす性質は弱い

となります

ほぼ真逆のことを書いておりました。
申し訳ありません。

また、希釈溶剤であるエコシンナー(工業用ラッカー)には下地塗料への強い影響があります。
ウレタン以上の強い溶性もあるので、より注意が必要です。

こちらも注意点として追記しておきます。

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