タミヤ「精密ピンバイスD」レビュー このエントリーをはてなブックマークに追加

今回はタミヤの「精密ピンバイスD」をツールレビューしていきます

精密ピンバイスそのものについてだけではなく、ピンバイスの使い方、基本的な開口方法も紹介してきます
また汎用品のピンバイスについても触れていきます

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製品の仕様
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精密ピンバイスDは、簡単にいうとドリルのホルダーで、ドリルをチャックで固定して使用するためのものです
コレットといわれる内部の固定器具を交換することで0.1mm~3.2mmのドリル刃を4段階で固定します
また、使わない片方のコレットはグリップに収納できます

別売の付属品
こちらの精密ピンバイスにはドリル刃が付属していません
ドリルとして使うには別売の刃を購入する必要があります
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こちらは1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0mmのベーシックドリル刃セット
2mm以上のドリルは刃に負担がかかりやすく、深く掘り進むとコレットが空回りしてしまうことがあります
0.5mm刻みで拡張していけば空回りは起こりにくいのですが、交換が面倒です
使用頻度などからも1mm以上は後述の固定式のものをお勧めします

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こちらは0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.8mmの極細ドリル刃セット
ディテールアップ用として使用頻度の高いラインナップです
ケースにシールを貼って刃を管理することができるので使用時の混乱もありません

その他汎用品のドリルがサイズごとにも発売されています
管理しやすいようにケースのあるセット品を購入しましたが、必要に応じて個別に揃えるのもいいでしょう

注意点
注意点として、ドリルで開口した穴(Nmm)=プラ棒の太さ(Nmm)とは限りません
具体的にはピンバイスで開口した2mmよりタミヤプラボウの2mmの方が太かったり、
開口した3mmよりタミヤプラボウの3mmの方が細かったりします
穴あけ時の手元のブレや、プラ棒の精度が原因でもありますが、精度が必要な場合には計測して確認しましょう

その他の道具
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こちらは汎用品のドリル刃固定式のピンバイス
2mm以上の太めのドリルは深く掘り進むとドリル刃が空回りしてしまうので、固定式の方が扱いやすいです
画像のものは1本100円で購入したものですが、精度も使用感も特に問題ありません
ただし、1mm未満のドリルは使用時に接続部分から曲がってしまうことがりあります
細いドリルの場合にはピンバイスに深めに取り付けた方が作業は安定します

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その他、あると便利なのがスクライバーです
後述しますが、開口前の“アタリ”づけとして重宝します
押しピン(画鋲)でも十分に使えます


使用法
開口・穴あけ
スサノオ 製作11 穴1エンオウ 製作1 足1
何もないまっさらなプラ部分でドリルを回すと、ドリルの先端がぶれてあらぬところに穴が開いてしまうことがあります
ですので、まずは十字線を引いて開口部分を見極めます
目印をつけられればいいだけなので、さほど神経質にならずフリーハンドで書くことが多いです

スサノオ 製作11 穴2スサノオ 製作11 穴3
しるしをつけた部分に、スクライバーで“アタリ”をつけておきます
入り口をへこませておくことで、ピンバイスを回した時のずれを防止するこができます
スクライバーは、とがってさえいればいいので、押しピンなどでも代用できます
このときアタリが明らかにずれているような場合には、一度埋めて再度アタリをつけます

キットの状態で元から溝があるような場合にはアタリは必ずしも必要ではありません

スサノオ 製作11 穴4
続いてピンバイスで開口します
目的の穴の大きさによらず、最初の穴あけはずれ防止のために1mm未満から始めます
ピンバイスを回す力加減としては押す力と回す力が半々くらいでしょうか
軽く当ててゆっくり回しながら徐々に力を加えていきます

スサノオ 製作11 穴5
最初の穴が空いたら0.5mm刻みでドリルを交換し、目的の大きさまで拡張します
いきなり大きなドリルで拡張するとプラが欠けてしまうことがあるので、
少なくとも1mm刻みくらいでドリルを交換しながら拡張します

スサノオ 製作11 穴6
開口後は画像のようになります(画像は2mmの開口例)
ペンで書いたしるしは、アルコールなどで拭き取ります
穴が少し毛羽立ってしまうので、仕上げにやすり掛けして整えます
(画像はスサノオ製作「ディティールアップ」より転載)


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位置決めの方法として、このようにプラ板でガイドを事前に作っておく方法もあります
対になるパーツにもプラ板ガイドの裏面を使うことで同じ位置に開口することができます
同じ位置に複数開口する場合には、測るよりも結果として早く位置決めをすることができます
(クロノスHG化製作記「腕可動編」より)


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穴あけの応用としてくり抜きたいパーツに適当に穴をあけ、穴同士をつなぐことで開口する方法もあります
ナイフややすりを併用することで丸型以外の開口にも対応します
こういった大雑把な穴あけであればアタリづけの必要はありません
(画像はガーベラテトラ製作記「肩部形状変更」より転載)


開口穴の調整
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開口穴がずれてしまったような場合には、穴を広げたうえで埋めて調整します
ちなみに開口穴は2mmです

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同じ2mmのビットを使って穴を広げるように削ります
ドリルを使ってそのまま角度調整することもできます

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穴に2mmの金属軸を刺し込み、周りを瞬間接着剤で固めます
奥まった部分の硬化には時間がかかるので、硬化スプレーを使うことをお勧めします

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硬化したら金属棒を引っこ抜きます
軸に瞬間接着剤が残ってしまうので、消耗してもいい真鍮線やポリキャップを使う方が無難です
(画像はHGターンエー製作「肘可動追加」編より転載)


仮組加工
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ドリルで貫通させずに途中で穴あけを止めた場合、画像のように奥が山型になります
正確な凹モールドにしたい場合には一度貫通させてふさぐか、ルーターなどで削って仕上げます
小さな穴であればそれなりに深く掘ることでほとんど見えなくなるのでそのままでもいいです

00 仮組み 加工2(00基本製作記「仮組み編」より
そのドリルの特性を利用して円形の穴を山型に削ることもできます
画像は仮組みのために入り口だけを拡張した例です


ホルダーとしての使用
精密ピンバイスは円柱状のものであれば単にホルダーとしても使用することができます

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こちらはルーター用のダイヤモンドビットを取り付けた例
大抵のルーター用ビットの軸は2.35mmになっていて、さまざまな形のビットを保持することができます
カッター系ビットの扱いは少々難しいですが、ヤスリ系のビットは丸型のヤスリとして扱いやすくなります

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こちらは3mmのプラ棒を保持した例(もちろん3mm未満のプラ軸でも可能)
持ちにくい円柱状のパーツをがっちり保持することができます
ピンバイスを回しながらやすり掛けすることでパーツを円形にしやすいというメリットもあります



精密ピンバイスDレビュー、並びにピンバイスの使用法でした

それなりに使用頻度も高く、手軽に使用できるツールですが、その使用には細かな注意点があります
基本さえ押さえればそう難しいものではないのでガリガリ掘り進んでください

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[ 2013/12/15 00:00 ] ツールレビュー | TB(0) | CM(2)

167: つくる人 追記しました (2013/12/18 19:38)

プラバンでガイドを作って開口の位置決めをする方法を追記
内容はクロノスHG化製作記「腕可動編」からの転載です

185: つくる人 追記しました (2014/05/25 23:59)

ずれた開口穴の調整法を追記しました
パテを使うより簡単で手間のかからない方法です

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